事務局より返答させていただきます--―--

この度は、オバマ大統領来広に関しての当会への「意見」を頂き有難うございました。

拝読して、見解の異なる部分や理解の及ばない部分もありましたので、以下に当会を代表する一人としての見解の開示と質問を致します。ご回答頂きたいと思います。尚、編集の都合上、貴殿の文章をQ&A形式に分解して若干順序を変更しています。ご容赦の程お願い申し上げます。

 

Q1(H様御意見)

戦争は、終わった後に勝った側は好き勝手に「歴史を改変できる」権利を持ちます。

 

A1 興味深いご指摘です。所謂、東京裁判は1928年1月1日から1945年9月2日の間を訴追

期間として「日本が世界征服の共同謀議をした」前提で諸判決を下しました。ですから、

それ以前までの日本は、日清、日露から北清事変、第一次大戦、大陸戦線での勝利者側でし

たから、帰趨のわからない柳条橋事件(満州某重大事件)頃までは、「歴史は日本の好き放題 

で記述できる権利を持っていた」となるのですが、貴殿も同意見でしょうか?

しかし、これは当会の見解とは異なります。もし、貴殿認識を承認するならば、「歴史は

は改竄の繰り返し」に過ぎなくなり、FACTを基準にする歴史学は無用になります。

卑近な所では、敗北側の西郷隆盛も会津白虎隊も徳川慶喜もすべて勝利者である明治政府に

よって改変されたものである、と貴殿は歴史学会に対して証明しなければなりません。

自信に満ちた口調からすれば、貴殿には歴史学に対するその「新知見」が披歴できるはず。

 

 

Q2(H様御意見)

  1945年の8月6日からその年の年末までに約14万人が死亡したあの広島の原爆も、世界的に見れば「アホな抵抗を続けるイエローモンキーの無駄な犠牲者を減らすことができた神の使い」「世界でアメリカだけに許されたヒーロー爆弾」です。

 

A2 かくも一方に偏った御意見を直接伺うのは久振りで、大変に懐かしい思いです。話は変わりますが、同志社大学の新島譲だったと記憶しますが、彼が米国から帰国する船上で某米国人から「Which nese are you, Chinese or Japanese?」と聞かれたので、彼は「Which keys are you, monkey or Yankee?」と答えたという逸話があります。この話から類推すれば、貴殿はおそらく日本名をお持ちの「ホワイトモンキー」に所属される方だと拝察いたします。その上でお尋ね致します。勝利者である米国側の歴史記述でも、1945年4月に開かれた「サンフランシスコ会議」で“国連憲章”を採択しましたが、この会議への参加条件が「枢軸国と交戦状態にある国」とされたので、多くの国が駆け込みで対日宣戦布告を行ったとされています。その数50ヶ国弱。これら諸国を今でも「原加盟国」と呼称しています。現在世界には196カ国、1945年当時でも60~70ヶ国(国とは?の考え方で数は一定しない)が存在していましたから、現実的な交戦国の数以上に戦争に関与しない国があったことになります。この時期日本は沖縄戦で米国により多大な損害を被った時期です。貴殿は「世界的に見れば」とたびたび仰るだけに、「世界を鳥瞰できる高い能力をお持ちの方」のようですので、ここから質問です。当時の世界の各国が必ずしも統一的な行動をしていたわけではない中で、夫々の国々がどう判断していたのか、そこに「世界的に」と言えるだけのどのような統合的価値観があったのか、御教え願いたい。貴殿のご高説と能力から判断する限り、ご存じないはずはない。お教え頂ければ、当会の知見の向上に非常に役立ちます。是非、当時世界の個々状況を詳細にお教え下さい。

 ご回答があれば「ホワイトモンキーにとって、原爆はイエローモンキーの犠牲者を少なくした神の賜物」なのか否か、「イエローモンキーはアホだった」のか、「アメリカだけが、何故神に選ばれた」のかの理由が判断できるでしょう。

 当会や関係する団体の存命被爆者達は、「アホと言われることに対する激しい“怒り”と“人間ではないモンキーへの憐憫の情”」をもって貴殿の回答をお待ちします。

無視された場合、彼らはしかるべき措置を講じるかもしれません。法的手段も考慮のうちでしょう。

 ところで、戦後ほどなくソ連も核兵器を装備し、英、仏、中国(中共)が続き、北朝鮮までがその「神のヒーロー爆弾」を保有したことは、ホワイトモンキーさんにはさぞ悔しいことだとお察しします。

 尚、日本も気持ちだけ変えれば、いつでも「神のヒーロー爆弾」を保有できる能力のあることをお忘れなきようにお願いします。

 

 そう言えば思い出しました。東日本大震災のとき、半島系や大陸系の人々が日本の大災害を、「歓迎する」とか「神の裁きだ」とかネットで騒ぎ、同国人の方々から厳しくたしなめられたことがありました。貴殿の使う言葉に良く似ているようです。現実にあった「近隣国の常識」では、貴殿の発言は「厳しくたしなめられて」しかるべき内容とも思えます。

 

 

Q3(H様御意見)

日本人が被害者意識を持つのは勝手ですが、そもそも、敵の飛行機に対して竹やりで突っつき続けていたこともまた事実であったりします。

 

A3 「日本人が・・勝手です」とありますが、当会は「意識」ではなく明確に「被害者」であると明言しています。貴殿の仰る通り「勝手」にしていますので、貴殿も問題視なさる必要はありません。なお、当会にも戦中世代はいますが、竹槍は墜落した米人パイロットの捕獲のために使うものです。本当の猿でも、短い竹で高空の飛行機を突くことはしないと思います。事実は、成層圏飛行するB29に届く高射砲を戦争末期には日本軍は開発、実戦配備しましたが、数が少なく、少数しか撃墜できなかっただけです。日本軍が竹槍で米軍に対峙したら、鎧袖一触で日本は破れていたでしょうが事実に反します。物事は想定と実際を秤量して合理的結論を得るものです。世界を俯瞰できる高い頭脳をお持ちの貴殿が、「竹槍で突っつき続けたのが事実」だと書かれているので、ある疑問が生じました。貴殿は齢90歳に近い高齢の方で現場を目撃されたのでしょうか?でないとすれば、貴殿には残念な誤記をなされたようです。

 

Q4(H様御意見)

 そういった歴史的背景を考えれば、原爆が落ちていなければもっと多くの日本人が、暴走した軍部の方針の犠牲になっていた可能性は否定しきれるものでないこともまた事実です。

 

A4 「そういった歴史的背景」という言葉使いでわかりました。貴殿は高齢ではない。故に現場を見ておられない。「軍部の暴走」とか「原爆が落ちていなければ」とか、はそれぞれを詳細に検証しなければならない論議です。当時のマスコミと鳩山一郎氏の政党が“統帥権干犯”問題を煽って、軍の鼻ずらを引きずりまわして国民を「戦意高揚」に努めた事実、米側の仕掛けとも思える、日米了解案に近衛首相と閣僚(海相、陸相を含む)が「戦争が遠のいた」と小躍りして喜んだ事実は確定した歴史です。貴殿の言葉の使い方は、戦後の扇動的スローガンか、旧ソ連の宣伝工作をなぞっただけの印象を与えます。なので、内容については全く論評の価値がありませんが、言葉としての検証の必要性があります。以降、その内容を記述します。

 

 1.「そういった歴史的背景」が何を指すのか不明格です。強いて挙げれば「神の使い」とか「イエローモンキー」とか「アメリカだけに許された」とかの貴殿独特の感覚を指すとしか思えない語句を頻用した文章構成になっています。それは、貴殿の「感想」に属する内容であって「歴史」と呼べる代物ではありません。

 2.「原爆が落ちていなければ」は歴史のイフであって事実は落とされました。原爆以前に無差別爆撃は全国で実行されており、原爆以上の犠牲者を既に数えていました。但し、これは日本軍部の暴走に依るものではなく、日本側の降伏申し入れを無視した、米国政権の暴走だったことが、最近の資料でも示されています。そこで貴殿の文を見ると、「もっと多くの日本人が、暴走した日本軍の犠牲になっていた可能性」とありますが、まず直接に日本人を殺害したのは、米軍だという留保のもとで、この文も歴史のイフです。そして、「可能性」とありますが、可能性を論じる場合は、その発生確率が推定されなければなりません。しかし、「原爆が落ちない」仮定の上に、「暴走した軍部の方針云々」の仮定が積み重なっているので、以降の「可能性」の発生確率の推計すらできない構造になっています。仮定の上の仮定を「否定できない事実だ」と断定する論は成り立ちません。

せいぜい、貴殿の脳内に広がる“認識”世界だけの出来事でしょう。

 

 他者を納得させるためには、言葉を正確に使って頂きたい。それとも、この御意見は単なる「放言?」「イヤガラセ?」先の質問に対する真摯なご回答をまちます。

 

Q5(H様御意見)

 民間人の大量虐殺! 許されることのない残虐な戦争犯罪!

戦争は負けた側は語れないのです。被害者意識を持つのは勝手ですが、世界のほとんど誰もそんなことは認めないでしょう。

 

A5 当時の国際法においても、「民間人の不法殺害」(それ自身を虐殺と呼びます。殺害数には無関係です)は「戦争犯罪を構成する許されない行為」でした。陸戦法規、海戦法規、空戦規則案、などの諸国際法で明確な禁止事項だったのです。戦後、それら国際法はさらに充実・拡張されて「国際人道法/日本語呼称で、海外の通例は“戦争法”」の体形が確立しました。ちょっと話を変えます。安倍政権の作った「安全保障関連法」を「戦争法」と呼ぶ手合いがいるようですが、国際法の呼称する「戦争法」に安保法制は足の裏一つ程度近づけただけの内容でした。「戦争法反対」と訴える人は国際法が明示する「戦争法」に焦点を絞ったら如何?多分“世界的常識”に反する暴挙と見做されるでしょう。閑話休題、一般市民を目標にした、原爆にしろ、焼夷弾爆撃にしろ、「立派な戦争犯罪です」それが連合軍に対してだけ裁かれなかったことが「許されない行為」なのです。言葉の意味を正確に理解された上で使用されることを希望します。世界を俯瞰できる貴殿のことですから出来ないことはないですよね!

 

 「戦争は負けた側は語れない」とはQ1とも重なる内容なので、回答はQ1に譲ります。ここで追加すべきは、貴殿の言う世界の何処が認めないのか、御教え下さい。知る限り、印度、マレーシア、インドネシア、ベトナム、ビルマ、パラオ、、、など日本がある程度の期間、統治した諸国は日本の主張に添っています。で、櫻井よし子さん流に言えば、「貴方の仰る世界とはどこの国のことかしら?」

  私的経験でも、侵略者ソ連に「冬戦争」で敗れたフィンランド人は、冷戦時代から旧ソ連のスターリンを蛇蝎の如く呪っていました。ナチスドイツに占領された、つまり敗戦したノルウェーは、中立国の義務に違反してドイツ軍の領内移動を黙認したスェーデン政府に西暦2000年に「謝罪」させました。「負けた側」も大いに語り、黙ってはいないのです。

 

 簡単に勝者と敗者を分離する貴殿に質問です。スイスは大戦中にドイツの要求を国民総動員で特攻覚悟の布陣を敷いて凌ぎました。しかし、大戦末期のドイツ要求に屈して、国境地帯の灯火管制をして連合軍の誤爆を受け、戦死者が多数出ています。スイス空軍は連合軍と空戦を行いましたが、甚大な被害がありました。さて、スイスは戦勝国ですか?敗戦国ですか?歴史を語るのを認められますか、認められませんか?よもや中立国だから戦争は無かった、などとお答えになることはないですよね? 

 

 あまりにも断定的物言いは、根拠が見えないだけに非常に浮薄な印象を覚えるとともに、使用された言葉に対しては「日本人への看過できない侮蔑」を感じさせます。

 

 

Q6(H様御意見)

 原爆の被害者に対して謝罪しろ~とか言ってる日本のマスコミ。いい加減にした方がいいです。

 

A6 当会はマスコミではないので、回答すべき内容ではありません。しかし、感心しました。当会が、オバマ氏来広への見解集約している、まだ謝云々を論議する前に、貴殿は当会に貴重なご意見を寄せられました。察する所、貴殿は予知能力もお持ちのようですね。

 

 また、「謝罪しろ~」とか言っているマスコミが何処か知りません。ミニコミ紙などが言っているかも知れませんが、当会はまだ把握しておりません。よろしければ、ご提示ください。    

 

Q7(H様御意見)そんな訳ないでしょうが。

  

A7 ようやく当会が同意できる文言に辿り付きました。但し、貴殿のご主張のすべてが、「そんな訳ないでしょうが」なのですが、、、、、。

  

 

Q8(H様御意見)世界的な常識を、日本人は持っておくべきです。

 

A8 回答としてA4とA5で“世界の常識”と一般世界で認められている考えを示しました。「貴殿の言う世界とは、どこの世界のことでしょうか?」

  月世界? 火星世界? それとも地球外惑星世界? 

 

所で、貴殿質問とは無関係かも知れませんが、最近の米国調査では過半数が、ロンドン30歳台では6割以上が「原爆投下は必要なかった」と思考が変化してきています。おそらく、最近の機密文書公開などで、米英ソ中の陰謀が明らかになってきたせいでしょう。

貴殿も「世界的な常識」とやらに、遅れませぬように希望します。

                                     以上

 

 

注意!当会への御意見は言説レベルの質を問わず、HPに公開します。問題ある場合には当会の担当者が「回答」を添えて開示します。今回の長谷川様御意見は重大な問題含みと判断したので、当会要求の質問へのご回答あるまで、特別掲示として消去しません。ご承知置き下さい。

 

-感想-

 貴殿の投稿内容は、どちらかと言えば「下品で他者を傷つける」言葉に彩られていました。しかし、記載内容が内容なだけに、「怒り」を感じる人々の多さに、当会として無視することはできません。貴殿は「野次馬的放言」で人心をかき乱すことに悦楽を感じているのかも知れませんが、文責者としては、当会員の心情を体して大波に襲われるほどの心情を非常な努力で抑えつつ、客観的論争論理に「見解」を纏めました。真摯な回答をお待ちしています。

 


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